盗聴による被害と言えば、コンセントタップに仕掛けられた盗聴器により、日常会話を聞かれたりしてしまう、休日の予定がバレてつきまとわれてしまう…というストーカーの犯人によるケースを想像される方が多いですよね。
しかし、昨今の盗聴は少々毛色が変わってきています。
というのも、盗聴の目的自体が変わってきているのです。
今回はそんな昨今の盗聴事情をご紹介します。
元々盗聴行為というのは、前述したように行き過ぎた恋愛感情や相手への独占欲が原因で犯行に及ぶケースが多かったのですが、昨今の犯行動機は「個人情報の入手」へとシフトしてきています。
そして以下3点の目的が増加してきました。
最近はリモートワークを推進する企業も増加していますので、仕事の電話を家でうける、または自宅作業の方が多くなっています。
盗聴で企業の情報を得て、インサイダー取引などに利用しようと考える企業スパイも居るのです。
生活のパターンを確認して留守を狙って空き巣を行う目的で盗聴をするプロの窃盗犯もいます。もし、自宅に誰かがずっと居るという環境であっても、力の弱い女性や子供しかいない時間を狙われて犯行をされてしまう恐れがあります。
家に訪れる交友関係、家族関係や会話を把握することによって、なにかうしろめたいことがないかを探し、脅迫などをしようと考える人もいます。
「自分は盗聴をされない」という根拠がない自信を持っている方が居ますが、こういう場合は愉快犯的にターゲットを無差別で選んでいることが多いために通用しません。
個人情報を盗聴で盗み出すことは容易です。昨今の盗聴は、まったく個人的感情を持たずに無作為に盗聴し、個人情報を悪用したり、売買する犯人が増えてきているのです。
しかし、盗聴行為を怖がる気持ちも確かにありますが、そのままでは日常生活すらままならなくなってしまいますよね。
こういった盗聴器の被害を防いでいくために、日頃の防犯対策に関する情報を常に更新していく必要があります。
とは言っても、以前から変わらない点も多々あります。
盗聴器が仕掛けられているのは今も一般家庭が一番多く、地域による差はあまり大きくありません。
こういった情報も常に頭に入れた上で、盗聴による犯罪を試みる人間の目的が変わっているということを知る必要があるのです。
加えて、盗聴器自体もそれほど万能な機械ではありません。
専門業者に依頼し、専用の機材を使用した調査をしてもらえば、見つけられない盗聴器は無いと言えますし、盗聴器が仕掛けられやすい場所を定期的にチェックしていれば、自分で盗聴器を見つけられることもあります。
中には小型化されており見つけにくい盗聴器や、日用品に似せて作られた盗聴器などもありますが、そういったタイプの物も、まずは持ち込ませない・設置させないことを意識した対策をしましょう。
というのも、盗聴器を設置した人間が誰かを考えたとき、やはりご自身の周囲や自宅、自室に出入りできる身近な方を疑わざるを得ないのです。
身近な人間が、自分の気づかぬ間の盗聴器を仕掛けているというのはあまり考えたくありませんが、そういったケースも少なくはありません。
どんな人間がどんな手段であなたの個人情報を狙っているか、こればかりは予測のしようがないことですので、出来得る限りの対策をして、自分の情報・自分の身は自分で守るという意識が大切だと言えますね。